通訳者の仕事の中の企業内通訳について紹介します。
企業内通訳は仕事の内容を見ると、商談・ビジネス通訳のひとつの形態とも言うことができます。
大きな違いは、他の通訳者はフリーランスで働くことが多いのですが、企業内通訳者は正社員、契約社員、派遣社員といった形で企業に所属するという点です。
数の上では正社員は極めて少なく、派遣社員の場合がほとんどです。
企業内通訳者は通訳だけに従事しているわけではなく、翻訳業務を兼務する場合が特に多く、通訳兼秘書として、外国人幹部のスケジュール管理や一般事務などを担当することもあります。
通訳を中心としながら、その企業が必要とする語学関連業務に幅広くかかわります。
企業内で通訳業務が発生するのは、主に外国人と日本人が一緒に行う社内ミーティングや、会議などのときです。
また、特に外資系企業なら、本社の幹部や技術者が来日したときや日本人社員が本社での研修や視察に行く場合、逆に日本企業であれば海外の生産拠点や現地法人のスタッフが研修や会議のために来日したときなどに通訳が必要になります。
企業内通訳は、小規模な仕事を数多くこなすのが一般的で、フットワークを軽くし、多様な業務に対して素早くかつ、臨機応変に対応しなければなりません。
一つの企業に長く勤務すると、業界特有の用語や慣習、また企業の社風や社内事情に詳しくなるため、企業によっては社員と同じ立場で働いている企業内通訳者のほうが信頼してもらえるということもあります。
一方、通訳者にとっても、一つの企業で働くことは、特定の分野に詳しくなれるので、メリットが多いといえます。
特に情報技術分野などは進歩が早いので、現場に近い企業内通訳者は、最先端の情報がつかめ、とても有利です。
また、仕事量が一定しているのもメリットです。
フリーの会議通訳者は報酬も大きい代わりに、季節によって仕事量にムラがありますし、スケジュール管理、税務管理なども自分でしなければなりません。