通訳者の仕事の中の司法通訳について紹介します。
仕事の内容は使用言語によりかなり変わってきます。
通訳者・翻訳者の数が多い英語の場合は、警察内部にも通訳者がいるため、検察の取調べや法廷での通訳が主な仕事になってきます。
特殊な言語の場合、通訳のために大学の研究者や、その言語のネイティブスピーカーで日本語ができる在日外国人を起用するケースも増えています。
いずれにしても、いつ事件が起き、いつ容疑者が逮捕されるかは予測ができず、いつ通訳の仕事の依頼があるか分かりませんし、取調べが深夜に及んだり、連日続くこともありハードな仕事といえます。
日本の司法制度や法律について熟知していることが必要になります。
実際の裁判を傍聴したり、最高裁場所で出している「法廷ハンドブック」を使えば、ある程度は独学ができます。
地方裁判所で開かれる法廷通訳セミナーにも参加するのがおすすめです。
通訳経験者の模擬法廷での法廷通訳の実習などがあり、実践的な勉強ができます。
また、中立的な立場に立ち、私情を交えないことが必須です。
取調べ中は検察官と被疑者の間に立ち、法廷では裁判官、検察官、弁護人、被告人、そして証人と相対する全ての人々の通訳を担当するので、そこでは公平さを保つための集中力も必要になります。
仕事の依頼元は、警察、検察、弁護士会、裁判所です。
その中の通訳人リストに登録してもらい、チャンスを待つ方法しかありません。
司法通訳・翻訳者の認定制度のあるアメリカ、カナダ、ドイツ、オランダなどからは遅れをとっていますが、将来的には資格認定制度ができ、警察、検察、裁判所などで司法通訳・翻訳者が語学専門職員として採用されるようになると思われます。
国内でもすでにこのような職員を配置して、外国人受刑者と直接コミュニケーションをとっている刑務所もあります。
今後、司法通訳・翻訳者の必要性がますます高まることは間違いないでしょう。